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 都心に位置する市ヶ谷は坂が多いことで有名な場所だが、知られざる俗信や都市伝説が残されている場所でもある。

■いわくつきの「3つの坂」

・帯坂

 まず、JR市ヶ谷駅2番出口を出てすぐ、靖国通りの九段南四丁目と五番町の境界にある「帯坂」。怪談「番町皿屋敷」のヒロインお菊が髪を振り乱し、血みどろになりながら帯を引きずって通ったことから名付けられている。

・三年坂

 次に、市ヶ谷駅3番出口より徒歩3分ほどの場所には「三年坂」があるが、とんでもない由来がある。なんと、「その坂で転んだものはすぐにその土を3度なめないと3年以内に死ぬ」と江戸時代にいわれていたことから、このような名前にがつけられたという説があるのだ。

・善国寺坂

 さらに麹町方面に少し歩けば、市ヶ谷に向かって谷底に降りていく「善国寺坂」がある。この谷は、かつて成敗された者、餓死した者がここに捨てられていたとから「地獄谷」と呼ばれたという不吉な場所だ。

 ちなみに、04年まで千代田区二番町にあった日本テレビの本社(旧本社)では数多くの幽霊や怪奇現象が多く目撃されていたことが有名だ。

 と、このように、市ヶ谷駅界隈は怖い話の宝庫なのである。

 そんな市ヶ谷界隈の住民たちの間で噂されていた都市伝説があるのでご紹介しよう。

■都市伝説「コロコロさん」

 「深夜、市ヶ谷周辺を歩いていると「コロコロ」とまるで鈴虫が鳴いているような風流な音がしてくる。音が聞こえてきた方に目をやると、薄暗い坂の下には中年で小太りのおじさんがひとりでうつむき加減に立っていた。ゆっくりあげる顔を覗くと、黒々としていて人間ではない何かの顔つきをしており、足はいわゆる普通の人間とは逆の方向に関節が曲がっていた。次の瞬間、おじさんは足を踏ん張ると、坂の下から坂の上までひとっ跳びして消えてしまった......。」

 こんな目撃が市ヶ谷界隈で続出したのだ。それ以来、コオロギ男が深夜に出没するという噂が広まった。

 目撃談の中には「コロコロ」が「コロスコロス」に聞こえる、コオロギ男に連れ去られてしまった人がいるなど、尾ひれの付いた話も登場するなどし、いつのまにか「コロコロさん」と言われ都市伝説化した。

■「コロコロさん」の正体は......!?

 単なる都市伝説ではないかと思われていた「コロコロさん」だが、ある男性の死によって真実味を帯びることになる。以下は某番町界隈マンションの管理人Aさん(男性63歳)から筆者が直接聞いた話である。…

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