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 7月に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)、世界文化遺産登録の可否が決定されるまであと2カ月。映画『進撃の巨人』(実写版)ロケ地にも選ばれた軍艦島(長崎県長崎市端島)に期待が集まっている。

 そんな軍艦島を長年取材してきたという秘境写真家・酒井透氏が、写真集『未来世紀 軍艦島』に続いて再び本を出版した。ダイナミックな写真とともに、軍艦島の歩き方・楽しみ方をギュッとまとめた『軍艦島に行く 長崎産業遺産紀行』(笠倉出版社)だ。

 記録写真でつづる軍艦島の歴史から、極秘スポット、絶景スポットまで...。この本を持って軍艦島に上陸すれば、明治・大正時代に炭鉱で働きそして生活していた人々の息吹が聞こえてくるような、そんなガイドブックになっている。

 特筆すべきは、かつて軍艦島と同じように石炭産業で栄えた「高島」と「池島」に割かれた分量がとても多いところだろう。これについて酒井氏はこのように語る。

「日本の高度成長期の源となっていた石炭産業は、政府のエネルギー政策の転換によって、その終焉を迎えるまで、日本の発展を支えてくれました。軍艦島にある炭鉱が閉山されたのは、昭和49年のことになりますが、その近くにある高島や池島もまた石炭を産出していました。多くの人に、日本の発展を支えてくれた島と、そこにあった生活について、もっと知ってほしいという思いがあったのです。この本では、高島と池島以外にも、ユネスコの世界文化遺産登録が期待されている三菱重工の資産の紹介にも力を入れています。日本に初めて設置された150トンの吊上能力をもつ最新式の電動クレーンなど、見どころはたくさんあります。これらの産業遺産がなぜ存在したのか、そして今"異空間"として再び人々の注目を集めている意味について、深く考えていただけるとうれしく思います」

 軍艦島をいち望できるおすすめレストランや、下宿先、地元ならではのおすすめの店など、廃墟マニアだけでなく一般の旅行者が満喫できるような一冊となっている。初めて軍艦島に行く人にも、もう一度行きたいという人にも必携のガイドブックだ。

※画像は、『軍艦島に行く 長崎産業遺産紀行』(笠倉出版社)

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