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 日本ではあまり話題にならなかったが、3月20日北大西洋で皆既日食があった。現地では、なんと飛行機に乗って観測するツアーまでもあったそうだ。皆既日食とは、それほど価値がある現象なのだろうか。その答えはYes!!だ。今回は皆既日食を詳しく紹介していきたい。

 まず、日食とは、月が太陽を隠す現象だ。太陽の一部分が隠れることを「部分日食」、すべて隠れる場合は「皆既日食」という。「なぁんだ、太陽が隠れるだけか」と思ったら大間違い。「こんなのありえない!」という言葉がついて出てくるほど、皆既日食は神秘的な現象だ。皆既日食は、月と太陽が演じる最高の舞台なのだ!

【その他の画像はこちらから→http://tocana.jp/2015/04/post_6111.html】

■深い紺色の空に浮かぶ黒い円盤

Oh my God! OH MY GOD!!

 後ろにいたオーストラリア人が叫んでいた。あたりは薄暗くなり、空が灰色地味てくる。月が重なり、円を描く太陽の輝きが徐々に糸のように細くなっていく。最後に光の点になり、音もなく消えた。これが皆既日食だ。深い紺色の空に浮かぶ黒い円盤。まるで羽毛のようなコロナが広がる。目の前の光景が、現実かどうか信じられなくなるほどだった。

 これは、2012年11月14日、オーストラリア・クイーンズランド州にあるマリーバで皆既日食を観察した時のことだ。「月が太陽を隠す」こんな単純な事が、これほどまでに幻想的で素晴らしいとは想像もしていなかった。

 太陽がすべて隠れる「皆既」の時間はわずか1分半ほど。小さな単眼鏡で黒い月の周囲を観察した。太陽の光が最後に消えたあたりをよく見ると、彩層と呼ばれる桃色の縁取りが見える。強く光っている「光球」(光球は皆既のとき隠れて見えない)のすぐ外側にある厚さ1,500km~10,000km程度の薄い層だ。

 磁気の力でプラズマが太陽の表面に浮き上がったプロミネンス。まるで燃える炎のようだ。月がゆっくりと動き、しだいに彩層が見えなくなる。逆に反対側の別のプロミネンスが見えてくる。

 皆既日食の終わりは劇的だ。黒い円盤の縁がピカっと光ったかと思うと、光はみるみる膨らみ、10秒ほどで目を開けていられないくらいのまばゆい閃光に変わった。

 太陽のエネルギーを遮るものがなくなり、"日常"がおとずれたのだ。あたりはぐんぐんと明るくなる。太陽が月に覆い隠され、一度その輝きを失ったからこそ、その計りしれないエネルギーの輝きを実感することができたのだった。…

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